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カルナームドラと慈悲の瞑想

2022年。

不穏なニュースが蔓延る日々。


大きな争いごとも

もともとは小さな種から起きたこと。


一人の人間の心にあった種が

複数人の同じような種と集まり

不安や怒り、怖れ、羨望や欲望を育て

いつの間にか周りをも巻き込み始める。


それぞれに小さかった種は

やがて太い幹に育ち

他者を傷つけるような実を付け

大きな争いごとや

戦争という姿になって暴れる。


些細な争いごとの種は

身近なところでも時々芽を出してしまいます。

家庭内、友人や仲間、会社や地域。


争いごとの種は、私の中にはもちろん

全ての人の中に存在しています。


自らの畑である心身をきちんと見てあげる。

水をあげるべき種、栄養を与えるべき種。


種は小さいから見えにくい。

でもちゃんと観察すれば見えてくる。


「争いの種」にではなく

「平和の種」を見つけ

「平和の種」に水をあげ 栄養を与え 大事に見守り育むこと。


その「平和の種」を見つけ 育む方法のひとつが

瞑想でありYOGAであると信じています。


一番近いところ=自分自身の内から平和を拡げるために。



 

慈悲について

慈悲 じひ

仏教で用いられる仏語。

他の生命に対して楽を与え、苦を取り除くこと

抜苦与楽(ばっくよらく )を望む心の働き。


【慈】

サンスクリット語の「マイトリー (maitrī)」に由来し

「人々に楽を与えたいという心」の意味。


【悲】

サンスクリット語の「カルナー(karuna)」に由来し

「人々の苦を抜きたいと願う心」の意味。


【四無量心(しむりょうしん)】または【四梵住(しぼんじゅう)】の

「慈・悲・喜・捨」(じ・ひ・き・しゃ)から来ています。


慈・悲・喜・捨  じひきしゃ

【慈】(サンスクリット語: maitrī マイトリー)

「慈しみ」他者の楽を望む心。


【悲】(サンスクリット語: karuṇā カルナー)

「憐れみ」他者の苦を抜いてあげたいと思う心。


【喜】(サンスクリット語: muditā ムディター)

「喜び」他者の幸福を共に喜ぶ心。


【捨】(サンスクリット語: upekṣā ウペッカー)

「平静」他者に対する平静で落ち着いた心。




 

カルナームドラ Karuna Mudra 慈悲の手印

慈悲は自分自身を思いやるところから始まり

自らのあらゆる面を受け容れられてこそ

他者に心が開かれ慈悲の心が全ての命へと広がります。



カルナムドラの結び方

・左手を軽く丸め手のひらを心臓に向ける。

・右手も軽く丸め右手の人差し指から小指の付け根に、左手のそれぞれの指先を当てる。

・左手親指の指先から第一関節までの側面を、右手親指の第一第二関節に当てる。


左手のひらは自らに向かい、右手のひらは万物への慈悲の象徴。


親指の付け根を胸の中心に当てることで

慈悲の心がより深い意識に届きます。


期待される身体的効果

・呼吸と意識が胸元に向き胸部の筋肉のこわばりをほぐす。

・顔や顎の緊張がゆるむ


期待される精神的効果

・ストレスの軽減

・愛を司る第四チャクラを開きバランスを調える

・平静さ、忍耐力、安心感、内なる滋養を高める

・自己と他者への批判を解消する

・真の自己の反映である慈悲に気づく



参考文献 :


 

慈悲の瞑想

マインドフル瞑想の普及によって

多くの方がメディテーションを日常に取り入れるようになりました。


【慈悲の瞑想】もよく知られるようになり行っている人も多いのでは。


仏教に基づいた『慈悲の言霊』をマントラとして唱え

その慈しみの心を

自分自身に、そして親しい人、自分が嫌う人、

自分を嫌う人、全ての命へと拡げていきます。


慈悲の瞑想のマントラ

私は幸せでありますように

私の悩み苦しみがなくなりますように

私の願い事が叶えられますように

私に悟りの光が現れますように

私は幸せでありますように(×3回)


私の親しい生命 (いのち)が幸せでありますように

私の親しい生命の悩み苦しみがなくなりますように

私の親しい生命の願い事が叶えられますように

私の親しい生命に悟りの光が現れますように

私の親しい生命が幸せでありますように(×3回)


生きとし生けるものが幸せでありますように

生きとし生けるものの悩み苦しみがなくなりますように

生きとし生けるものの願い事が叶えられますように

生きとし生けるものに悟りの光が現れますように

生きとし生けるものが幸せでありますように(×3回)


私の嫌いな生命が幸せでありますように

私の嫌いな生命の悩み苦しみがなくなりますように

私の嫌いな生命の願い事が叶えられますように

私の嫌いな生命に悟りの光が現れますように

私の嫌いな生命が幸せでありますように(×3回)


私を嫌っている生命が幸せでありますように

私を嫌っている生命の悩み苦しみがなくなりますように

私を嫌っている生命の願い事が叶えられますように

私を嫌っている生命に悟りの光が現れますように

私を嫌っている生命が幸せでありますように(×3回)


生きとし生けるものが幸せでありますように(×3回)



 

私自身も2年ほど前から慈悲の瞑想を毎朝の日課にしています。


朝一で鉄瓶でお湯を沸かし 白湯を湯呑に注いだ後

静かな空間の中で

眼を閉じ慈悲の瞑想のマントラを唱えます。


瞑想を終えた頃には

白湯がちょうど飲みやすい温度になるのです。


瞑想で和らいだ心身の内側に

程よく冷めた白湯がすっと染みわたります。



こうして穏やかに一日が始められることに

感謝しながらゆっくりと白湯を頂きます。



5分程度のほんの短い時間ですが

とても大事にしている朝の過ごし方です。


 

最後までお読みいただきありがとうございます。


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